Camino再考


弊社(何処)でも同僚から仕事中「なにそのブラウザ」とか言われてみたりするのは日常チャメシ事、昨日の「順列うんけめん OFF (謎)」でも、若者からカミーノって何?オラ知らネと言われちまい悲嘆にくれる日々。
そんな時はすかさず「Firefoxのコピー元だよ」と教えて……多分しているだろうから、更に畳み掛けるようにInternet Explorer:mac(略)。

大昔に一度試してダメ出ししたマカーも、そろそろ再評価のチャンスを。
との事。

ブレイクスルー

個人的には新たなアイデアとかブレークスルーとかぜんぜん提示できてねーじゃんと言う部分が一番大きい。
そもそもCamino自体は新たなアイディアの提示を目標に開発されたものではない。ひとことで言えば「Mac OS XWebブラウザはこうあるべきだ」と言う最低ラインを目標にして開発されたものでしかない。Chimera開発当初はそのラインを超える事こそが「ブレイクスルー」だった。
が、不器用な点があるとは言えSafariはあっさりとこれを突破し幾つかの新しいアイディアも提示してみせた。こうなるとブレイクスルーそのものが目標だったCaminoプロジェクトは「もっと巧く超えられる」と主張するしかない。要するにそれがWebCoreに対するGeckoの標準準拠度であり、Pink氏がインタビューに答えたCamino as the browser for everyone who isn't Steve Jobsと言うスタンスだ。Pink氏の言葉を借りるが、はっきり言ってthis approach wasn't very appealing to the non-techie userだと思う。
多分、PhoenixがChimeraには敵わないと判断されて作られなかったのと同様に、CaminoSafariに敵わないと判断された事が、FirefoxMac版も次世代ブラウザとして開発された理由の一つではないのか。何せMozilla.orgにとってはクロスプラットフォーム性こそが最大の武器だし。
Geckoの能力自体は高く評価しているつもりだ。もしWebKitGeckoベースに移行したら諸手を上げて歓迎するだろう。でも今のCaminoSafariと比べてあまりにも淡白。使っていてちっとも面白くない。

Safariに取り込んで欲しい機能

別にSafari以外が無くなればいいと思っている訳ではないので、最近になって良いと思ったものを。
Caminoのタブを使ったソース表示。別ウインドウで表示されるのと違って両者の関連性がより明確になる。Safari RSSにも通じるメタファだ。
Firefoxで導入された検索UIも秀逸*1。ドキュメント内でのインクリメンタルサーチを実現するには最も適したものだと思う。ただOS標準の検索UIと大幅に異なる上、目立たないので最初は気付かずに検索できなくなったのかと思った。

*1:多分Emacsのそれを踏襲しているんじゃないのか