当世Mac OS X Webブラウザ事情

気がついたらラインナップと各々の特徴がすっかり様変わりしていた。僕自身はSafariを常用しているのだが、個人的に現状を整理しとく。

結論から言えばこのリストがそのまま僕のお勧めする順番。基準はSafariの代替として機能が揃っており、且つ今後の開発継続が期待できる事。

OmniWeb

おそらくブラウザベンダの中ではAppleの次にCocoaを理解しているベンダのプロダクト。Drawerを利用したビジュアルタブが有名だが、Mark/Workspace/Site Preference等の機能も地味にナビゲーションに貢献している。WebKitの提供を待たず、WebCore/JavaScriptCoreを改良しCocoaのレイヤを独自に実装した技術力は評価さるべき。

Shiira

Cocoaの勉学者に知らぬ者のいないmkino氏の手による日本発のWebKitブラウザ。CaminoやOmniWebがSafariに追随する中、Drawerによる各種ナビゲーションを敢えて選択し、Tab Exposeと言った先進的且つ実験的な機能の導入に意欲的。最近の開発版では履歴の全文検索も実装。以外に思われるかも知れないが、この中では唯一純粋なWebKitベース。

Camino

CocoaユーザーインターフェイスにCarbonなレンダリングエンジンを埋めることで他に先んじて理想的なプロダクトを提供したのは輝かしい功績だ。SafariFirefoxもChimera無しには存在し得なかったと言っても過言ではないだろう。ただ未だRSSに非対応だったりと開発者がSafariのチームに引き抜かれて以来停滞している印象が否めない。

Firefox

Seamonkey時代と比べればかなりマシになっているのだが、やはりクロスプラットフォームを標榜するツールキットとネイティブなものとでは触れた感覚に歴然とした差がある。逆にプラットフォームを超えて鍛えられているが故に多少のイリーガルなWebページにも動じないので、僕はWindowsではメインにしているしMacでもサブとして使っている。

Opera

この中では一番の多機能だろう。一つ一つの機能を見れば便利な事もあるだろうとも思えるのだが、それらが無理矢理詰め込まれているために混沌とした印象を受けてしまう。スキン機能はMac OS Xに併せたスキンの出来が悪くLnFはFirefoxにも劣る。メールやチャット機能も付属する事から、全体的な印象がSeamonkeyのそれにかなり近い。